「コミケは戦いだ」サークル参加初心者がコミケに2回参加して感じたことまとめ

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2023年冬のC103と2024年夏のC104にサークル参加しました。
スペースにお越し下さった方、通販をご利用下さった方、本当にありがとうございました。

私はアイカツの二次創作を描いて2年、同人イベントにサークル参加を始めて1年という若輩者です。初心者の感想は初心者のうちにということで、今回は特に「コミケ」に焦点を当てて感じたことをつらつらと書かせていただきます。
今回のブログでは、分かりやすくするためにC103を冬コミ、C104を夏コミと表記します。

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まずは冬コミについて。
初めてコミケに参加した率直な感想は「もっと売りたかった」でした。一応目標にしていた頒布数がありましたが、それには届かず。
ただ、全然売れなかった訳ではなく、自分が描いた漫画を初めて手に取っていただけたことが嬉しく、自信もつきました。そして帰宅途中、絶対夏コミ申し込む!夏は今回達成出来なかった頒布数を超えるぞ!と早々に決意したのでした。

冬コミの設営

頒布数が伸びなかった原因ですが、画力や話作りなどの技術が足りていなかったということも、もちろんあります。ただ、それらについては当時の自分の力を出し切っており悔いはなく、次の作品ではもうちょっと上手くなるだろうと前向きにとらえました。そして考えた結果、2つの原因が浮かび上がりました。

1つは、コミケというイベントに合わせた準備をしなかったことです。

コミケに参加される方、特に私が配置されたアイカツを含む「アニメ・少女」ジャンルに足を運ぶ方はどんな絵が見たいだろうか、どんな漫画を読みたいだろうか、ということを私は考えていなかった。

オンリーイベントとコミケの一番の違いは、当然ながらオンリーが特定のジャンルに限定された即売会なのに対して、コミケがオールジャンルの即売会であること。現在のコミケにおいてのアイカツの島は、残念ながら広くはありません。それはつまり、最初からアイカツの作品を求めて来場する方以外にも手に取ってもらえないと頒布数は伸びないということです。(作家さんに固定のファンが多くいる場合この限りではありませんが、私は当てはまらない)

会場に溢れる大量の情報と人混みの中、視界に入ったほんの一瞬で目を留めて立ち止まってもらわないといけない。アイカツに興味が(それほど)ない人をどれだけスペースに立ち寄らせることができるか。
自分のスペース前を通り過ぎていく人々を見ながら「立ち止まってもらえないと勝負にならない。コミケは戦いなんだ」と、強く思いました。

もう1つの原因は、私が同人誌や二次創作に関しての知識が足りなかったこと。
分かりやすいのが、冬コミ新刊の表紙です。

冬コミの新刊

すばゆめの本なのに、すばるくんはおらず、ゆめちゃん単体の絵なのはなぜか?
私は「カップリング」というものを理解していなかったのです。
冬コミ新刊の作業中、二次創作に詳しい知人から「同人誌にはカップリングが表紙に描かれているんだよ」と教えてもらい、カップリングについて調べ、私はそのとき初めて二次創作においてのカップリングの重要性を知ったのでした。また「同人誌は表紙で決まる」というくらい表紙が大事であることも、同じ知人から聞いて知りました。
そして「もう表紙描いちゃった…すばゆめの絵が必要だ!」と思って描いたのが、ポスターと新刊のおまけのポストカードにした絵という訳です。

ポストカード

もともとポスターを作る予定はありませんでしたが、こういった経緯があり焦ってポスターを作りました。会場でポスターを見て足を止めて下さった方が結構いらしたので、すばゆめのポスターがなかったら頒布数は半分以下くらいに減っていたと思います。教えてくれた知人には本当に感謝です。

ただ、もっと前に知っていたら、すばゆめの表紙にできた。そうすればもっとカップリングが分かりやすかっただろうし、魅力的な表紙であれば、それを見て興味を持ってくれた方がもっといたかもしれない。

コミケ用の準備にしろ、同人誌の知識にしろ、どちらも自分で事前に調べていれば対策できたことですが、それを怠って頒布数を伸ばせなかったのが悔しかったです。
次回の夏コミは、これらをしっかり準備して参加しようと思いました。

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冬コミを終えて闘志満々の私は、まずコミケのWebカタログで「アニメ・少女」ジャンルやアイカツと被りそうだと思ったジャンルのサークルを調べ、冬コミのお品書きや設営の写真を見ていきました。カップリングの市場調査のためです。

だいたいが百合でした。

そして、いついかなる状況でも女の子の水着姿は良いものだ、さらに百合要素を入れると表紙に女の子が二人…水着の女の子二人が仲良さそうにしている絵なら、それだけできっと興味を持ってもらえるはず!ということで「夏コミは百合で水着」が年明け早々に決まりました。

Webカタログで見られることを前提に、サークルカットもスマホの画面で見たときに内容が伝わりやすいように、なるべく華やかに見えるように改善しました。紙の冊子では見やすくてもネット上だと見づらい、ということはよくあると思ったからです。

サークルカット。申し込みの時点では、カップリングは決まっていませんでした

5月にはコミティア148に一般参加しました。
即売会の一般参加は、ほぼ初めてです。
かなり昔に即売会に行ったことがあるのですが、友人に誘われて何も分からず着いて行って当時の記憶がほぼないので、限りなく初めてに近い2回目の一般参加です。
また、先の冬コミ以外で国際展示場の中に入ることも初めてでした。

自分が一般参加側になると、自分の本を手に取っていただけたことが奇跡に思えました。
人混みでまっすぐ歩けない中で目当てのサークル様の場所を探したり、ポスターや頒布物を見ながら自分の気になる作品を見つけるのはとても大変で、「こんな大変な思いをしながら私の本を見つけてくれたんだ!ありがとう!」と会場の中で感極まってしまいました。
そして、暑さで過酷な環境であろう夏コミに来て下さる方が会場まで来て良かったと思えるような、楽しんでもらえる新刊にしたいと思いました。

コミティアの1週間後、見本誌読書会にも参加しました。見本誌は読書会の時間内では目を通しきれない数でしたが、椅子に座って落ち着いて読めて、会場とは違った良さがあり楽しかったです。(絵が上手い方の見本誌を見るたびに心がボキボキ折れましたが、その話は割愛します)

コミティア会場と読書会で圧倒的な数の同人誌に触れて、同人誌や即売会への解像度が上がった気がします。行って良かったです。

どんな表紙なら見てもらえるか。
どう設営すれば目に留まるか。

訳も分からず、ぬるっと申し込んで参加した冬コミ。でも今回は違う。会場に来てくれた方に見つけてもらえるように、こういう作品が欲しいと思っている方にちゃんと届くように、と考えながら準備を進めていきました。

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そうして迎えた夏コミ。
当日会場に着いてから気が付いたのですが、アイカツの島が広い通路の前に配置されており、より多くの方に見てもらえるチャンスに恵まれてとてもラッキーでした。
設営は視認性を高く、パッと見で分かりやすくなるように工夫しましたが、これが正解なのか…?という不安がありました。でも冬コミよりも立ち寄って下さった方が確実に増えたので、効果はあったと思います。「表紙に一目惚れした」というお言葉をいただけて嬉しかったです。

夏コミ設営。ポスターが机からはみ出ているので、これはダメな例 (撮影後スタッフさんの指示を受けて直しました)

さて、私がずっと意識してきた頒布数ですが、目標を大きく超え、冬コミの頒布数から80%増という嬉しい結果になりました。
やってきたことが結果に繋がって嬉しかったのと同時に、努力が間違っていなかった…良かった…と安堵しました。冬コミで感じた「立ち止まってもらえないと勝負にならない」を胸に夏コミに臨みましたが、今回少しはコミケで戦うことができたかな、と思いました。

さらに「こんな話が見たかった」「ゆめロラ最高だった」といった漫画の感想をいただけて、本当に嬉しかったです。今回の夏コミでは頒布数を伸ばすために百合を選びましたが、百合のお話は今まで描いたことがなく、難しかったです。ゆめロラだけで話を1本作るのは大変だと途中で気付いて、スターズの同期メンバーにたくさん出演してもらいました。その結果、スターズのキャラ達それぞれの性格や関係性の良さを活かした「スターズのちょっと未来のお話」になりました。自分の新刊を100回以上読み返しましたが、今までで一番良い出来になったと思っています。

夏コミの新刊

今後ですが、目標頒布数を達成できて満足したので、コミケはもうちょっと気楽に…という気持ちでいます。
また、冬コミから夏コミまでの間に、芸カ30とたけカニ2にもサークル参加しました。
普段ネット上でしか交流が出来ない方々と実際にお会いできる即売会が好きです。
これからも、自分のペースで楽しく参加していければ良いなと思っています。

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最後に、コミケの話題からはそれるのですが、過去に一度筆を折ってから漫画を読まない期間が長くありました。同人誌を3冊作ってみて、最近はまた楽しく漫画を読めるようになりましたが、一方でやはり自分の画力や話を作る力が足りないと痛感しています。
(手に取って下さった方のことを考えると、自分の作品に対してネガティブなことは書かないほうが良いのかもしれないのですが…)

たくさんの方に絵を見ていただけて作品を読んで下さる方がいて、感想までいただける今の状況は当たり前のことではありません。過去の自分が見たらきっと信じられないだろうと思います。見て下さる皆様、いつも本当にありがとうございます。

見て下さる方に楽しんでもらえるように、漫画や絵が上手く描けるようになりたいです。

さぁ、次はどんなお話にしようかな…。
(この状態のときが漫画の作業でいちばん楽しい)

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